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セキュリティ・データの取り扱い(管理者向け)

最終更新:2026-10-15

顧客データを預かる前提で設計しています。導入前の確認や社内のセキュリティ審査にお使いください。

通信先と外部送信

  • 外部と通信するのは Microsoft の公式エンドポイント(login.microsoftonline.com/graph.microsoft.com)だけです。
  • アクセストークン(Microsoft が発行する一時的な認証情報)を付けた通信は、graph.microsoft.com にしか送りません。Microsoft Graph の応答に別のホストを指す URL が含まれていた場合も、そこへは送らずに取得を中断します。
  • 取得した設定の処理・保存はすべて端末内で完結し、取得したデータを当社や第三者に送信しません(テレメトリなし)。
  • 社内プロキシに対応します(設定画面の「プロキシ」カード。PAC は手動指定で対応)。

構成の取得には Microsoft への接続が必要なため、完全なオフライン動作ではありません。閉域環境では上記エンドポイントへの通信を許可してください。

テナントの設定を変更しません(「テナントでの準備」を除く)

  • 設定の取得で本製品が行うのは構成の取得だけで、お客様のテナントの設定(ポリシーなど)を作成・変更・削除しません。Intune/Entra ID/SharePoint の取得に必要な権限はすべて読み取り専用(Read.All 系)のため、アプリ登録には読み取り専用の権限のみを付与してください。
  • 万一シークレットが漏えいした場合でも、Intune/Entra ID/SharePoint の取得に使う権限は読み取り専用のため、この権限で設定を変更されることはありません。
  • Exchange Online 版・Teams 版・Purview 版の構成の取得には、Microsoft の仕様により名前に「ReadWrite」を含むアクセス許可(ConfigurationMonitoring.ReadWrite.All)が必要です(読み取り用の ConfigurationMonitoring.Read.All では取得できません)。本製品がこのアクセス許可で行うのは、構成を取得する処理の依頼と、取得が終わったあとの依頼の削除だけです。Exchange Online・Teams・Purview の設定を変更することはありません。
  • Exchange Online・Teams・Purview の構成の取得に使う権限(ConfigurationMonitoring.ReadWrite.All)で第三者ができるのは、構成の内容の読み取りと、Microsoft の構成監視の仕組みの設定(監視や取得の依頼)の作成・削除までで、2026年9月時点では、Exchange Online・Teams・Purview の設定そのものを変更する操作は Microsoft から提供されていません。
  • 付与する権限の一覧は初期設定ガイドの「アプリを登録する」(Exchange Online 版・Teams 版・Purview 版は「4-2」、SharePoint 版は「4-3」)をご覧ください。

例外は、管理者が実行する「テナントでの準備」(バージョン 1.59.0 以降の初回セットアップの「自動で設定する」を含む)だけです。実行したときに限り、次を行います。

  • 設定の取得に使う TenantSnap のアプリ登録を作り(既にあればそれを使い)、ご契約の製品のアクセス許可(必須・任意の両方)を追加して管理者の同意を与えます。Entra ID 版をお使いの場合は、このアプリ登録にロール「属性定義閲覧者」も割り当てます。
  • 必要なときだけクライアントシークレットを発行し、この PC に暗号化して保存します(以前にこのデータフォルダで発行したシークレットは、確認のあとで削除します)。
  • Exchange Online 版・Teams 版・Purview 版をお使いの場合は、Microsoft の構成の取得の仕組み(Tenant Configuration Management)をテナントに追加し、読み取りに必要なアクセス許可 2 つとロール「グローバル閲覧者」を割り当てます(初期設定ガイドの手順 4-2 と同じ内容です)。

テナントでの準備は管理者ご本人のサインインで行い、アプリの認証情報(クライアントシークレット)では行いません。管理者のサインイン情報は保存しません。上に挙げたもの以外、テナントの設定は変更しません。サインインはブラウザーで login.microsoftonline.com を開いて行い、結果はこの PC の中(localhost)で受け取るため、通信先は増えません。手動でアプリを登録して運用する場合は、テナントでの準備を使う必要はありません。

データの保存場所

すべてのデータは既定で %APPDATA%\TenantSnap 内に保存されます(設定画面の「フォルダを開く」から開けます)。共有ドライブや暗号化ボリュームへ変更することもできます(使い方ガイドの「保存先を変更する」参照)。

フォルダ / ファイル内容
snapshots/取得した設定の JSON(日付付き)と差分レポート
snapshots/audit_archive.json.gz(または audit_archive.sqlite3)蓄積した監査ログ(監査ログの蓄積をオンにした場合のみ)
output/生成された設計書(.docx など)
logs/実行ログ(日付単位)
scheduled_runs.jsonl定期実行の記録(実行の日時と結果・失敗した手順のみ。設定の内容・認証情報・個人データは含みません。定期実行を使う場合のみ)
tenantsnap_run.lock定期実行とアプリからの実行が重ならないようにするための中身の無いファイル(実行している間だけでき、終わると消えます)
.env / config.json認証情報・動作設定
tenant_setup_state.jsonアクセス許可の確認の記録(アクセス許可の名前と同意の状態・確かめた日時と、テナントでの準備を行った場合のテナント ID・クライアント ID・発行したシークレットの ID。シークレットの値・個人データは含みません)

生成ファイルの取り扱い

  • 取得データや設計書には、ポリシー設定の詳細・グループ名・変更者の UPN(メールアドレス形式のユーザー名)など、組織の内部情報が含まれます。
  • Exchange Online 版をお使いの場合は、メール フロー ルールの条件や転送先・ジャーナル ルールの宛先・通知先、迷惑メール対策などのポリシーの適用先・送信者の許可/拒否の一覧などに登録された個人のメールアドレスも含まれます(設定の一部として、そのまま保存します)。Purview 版をお使いの場合も、DLP・秘密度ラベルのポリシーの適用先(メールボックス・利用者・グループ)やアラートの通知先に登録された個人のメールアドレスが含まれます。Teams 版は、Teams の組織全体の設定とポリシーの設定値・グループへの割り当て(グループの表示名)・外部アクセスで許可/禁止したドメインを保存し、利用者ごとの割り当ては取得しません。SharePoint 版をお使いの場合は、外部共有を許可・禁止する取引先などのドメイン名と、同期を許可する社内のドメインの識別子(GUID)が含まれます。評価版でも、付与したアクセス許可の範囲で同じです。
  • 保管は暗号化されたドライブ(BitLocker 等)上を推奨します。メール添付や社外共有の際は、含まれる情報の範囲を事前にご確認ください。
  • 管理者パスワード・証明書署名要求などの機微フィールドは、保存時に自動でマスクされます。
  • 監査ログの蓄積をオンにした場合、蓄積ファイルには Microsoft から取得した監査ログをそのまま保存します(監査の記録として欠けのない形で残すため)。操作した方の名前・IP アドレスや、設定の変更前後の値といった個人データを含みます。パスワードなどの資格情報にあたる項目は保存時に伏せ字にし、外部にも送信しませんが、データフォルダはアクセスできる人を絞った場所に置いてください。なお、取得データ(スナップショット)・設計書・差分レポートには、変更前後の値と IP アドレスは載りません。
  • 不要になった古いスナップショットは削除してください(差分比較に使うのは直近 2 世代のみです)。
  • 評価版(バージョン 1.57.0 以降)では、Intune に加えて Microsoft Entra ID・Exchange Online・Teams・Purview・SharePoint の設定も取得します。付与したアクセス許可の範囲で、Entra ID のユーザー・グループの一覧(メンバーを含む)、Exchange Online・Purview の設定に含まれるメールアドレス、SharePoint の外部共有を許可・禁止しているドメイン名(バージョン 1.60.0 以降)もこの PC に保存されます(外部には送信しません)。初回セットアップの「自動で設定する」を評価版で使うと、すべての製品のアクセス許可が追加されます。

認証情報(.env)の取り扱い

  • 設定画面で保存したシークレット(クライアントシークレット・プロキシのパスワード)は、Windows の DPAPI で暗号化して保存されます(dpapi: で始まる値)。保存した PC・Windows ユーザーでのみ復号でき、ファイルが PC の外へ出ても平文は漏れません。
  • PC の入替・Windows ユーザーの変更後は復号できなくなります。その場合は設定画面から認証情報を再設定してください。

暗号化は万能ではありません。同じ Windows ユーザーとして動作するプログラムからは読み取り可能なため、PC 自体の保護(OS 更新・ウイルス対策)は引き続き必要です。バックアップやクラウド同期(OneDrive 等)の対象フォルダに認証情報を置かないでください。シークレットの漏えいが疑われる場合は、Microsoft Entra 管理センターで該当シークレットを直ちに削除し、新しいシークレットを発行してください。

本ガイドは製品に同梱の README に基づきます。社内審査向けのセキュリティ概要(A4)もご用意しています。詳しくはお問い合わせください。