初期設定ガイド
最終更新:2026-08-19
TenantSnap(exe 版)を初めてお使いになる際の手順です。Intune 版・Entra ID 版のどちらにも対応し、違うのはアプリ登録で付与する権限と取得対象だけです(両方をご利用の場合は両方の権限を付与します)。所要はおおむね 15〜30 分(Entra ID のアプリ登録を含む)で、Python などの追加インストールは不要です。
1. 動作環境を確認する
- Windows 11(64bit)
- Windows Server 2022 / 2025(Desktop Experience 版のみ)
- GUI を使うため Server Core は対象外です。
- 常時起動サーバーでの無人定期実行に対応します(手順は定期実行・無人実行ガイド)。
- Microsoft Edge WebView2 ランタイム
- Windows 11 には標準搭載。Server や未導入環境はインストーラーが自動導入します。
- 一般のインターネットが遮断された環境(Microsoft の公式エンドポイントのみ許可)では、WebView2 を事前に手動導入する必要があります(手順は定期実行・無人実行ガイド)。
- Python・Node.js などの追加インストールは不要です。
2. ダウンロードしてファイルを検証する(推奨)
ダウンロードしたインストーラーが破損・改ざんされていないことを確認できます。
- PowerShell を開き、ダウンロードフォルダで次を実行します。
- Get-FileHash .\TenantSnap_【バージョン】_x64-setup.exe -Algorithm SHA256
- 表示されたハッシュ値が、ご案内メール(またはリリースノート)に記載の SHA-256 と完全に一致することを確認します。
- 一致しない場合はインストールせず、ダウンロードをやり直すか、お問い合わせください。
3. インストールする
Microsoft Edge でダウンロードすると「一般的にダウンロードされていません」という警告が表示されることがあります。
これは現在のバージョンが発行元登録(コード署名の評判蓄積)前であるために表示されるもので、ウイルス検出ではありません。手順 2 の SHA-256 検証が一致していれば、ファイルの安全性は確認できています。
- ダウンロード一覧で該当ファイルにマウスを乗せ、「…」(その他の操作)→「保存」をクリックします。
- 「信頼できることを確認してください」と表示されたら、「詳細情報」→「保持する」をクリックします。
- ダウンロードした setup.exe をダブルクリックします。「Windows によって PC が保護されました」という青い画面が出た場合は、「詳細情報」→「実行」で続行します(理由は上記と同じです)。
- 「詳細情報」を開いても「実行」ボタンが出ない環境(Windows 11 の「スマート アプリ コントロール」がオン/評価)では、setup.exe を右クリック →「プロパティ」→「全般」タブ下部の「許可する」にチェック →「OK」のあと、あらためてダブルクリックします。詳しくはトラブルシューティングの「ダウンロード・インストール時の警告が出る」をご覧ください。
- インストーラー(日本語)の案内に従って進めます。途中で使用許諾契約書(EULA)の同意画面が表示されるので、内容をご確認のうえ進めてください(契約書 EULA.txt はインストーラー・ポータブル版のいずれの配布物にも同梱されており、ご購入前の検討や社内の稟議でも配布物だけでご確認いただけます)。管理者権限は不要で、現在のユーザーにのみインストールされます。
- 完了後、スタートメニューの「TenantSnap」から起動できます。
バージョンアップは、新しいインストーラーをそのまま実行する上書きインストールで行えます(アンインストールは不要です。新しい版が別のアプリとして二重に登録されることはありません)。
EDR(CrowdStrike・SentinelOne 等)やアプリ制御が導入された環境では「アクセスが拒否されました (os error 5)」と表示されることがあります。対処はトラブルシューティングの「セキュリティ製品でブロックされる」をご覧ください。
4. Microsoft Entra ID でアプリを登録する
TenantSnap が構成を取得するために、Microsoft Entra ID にアプリを 1 つ登録します。付与するのはすべて読み取り専用(Read)の権限で、設定を変更することはできません。ご利用の製品に応じて、下の表の権限を付与してください(Intune 版・Entra ID 版の両方をご利用の場合は、両方の権限を付与します)。
- Azure ポータル(portal.azure.com)→ Microsoft Entra ID →「アプリの登録」→「新規登録」でアプリを作成します。
- 「証明書とシークレット」でクライアントシークレットを作成し、表示された「値」を控えます(この後の初回セットアップで使います)。
- 「API のアクセス許可」で、ご利用製品の表のアプリケーション権限を追加し、「管理者の同意を与えます」をクリックします。
- 「概要」画面で、テナント ID とクライアント ID(アプリケーション ID)を控えます。
■ Intune 版をご利用の場合に付与する権限
| 権限(すべて読み取り専用) | 取得する内容 |
|---|---|
| DeviceManagementConfiguration.Read.All | デバイス構成・コンプライアンス・テンプレート・Windows Update・エンドポイントセキュリティ 等 |
| DeviceManagementApps.Read.All | アプリ管理・アプリ保護/構成ポリシー |
| DeviceManagementManagedDevices.Read.All | 管理デバイス |
| DeviceManagementServiceConfig.Read.All | 登録設定・Autopilot・利用規約・通知テンプレート |
| DeviceManagementScripts.Read.All | スクリプト |
| DeviceManagementRBAC.Read.All | ロール・スコープタグ・ロール割り当て |
| Policy.Read.All | 条件付きアクセス・名前付き場所 |
| Organization.Read.All | ライセンス |
| Group.Read.All | グループ |
| DeviceManagementCloudCA.Read.All | 証明書(Cloud PKI)※任意 |
| CloudPC.Read.All | Windows 365(Cloud PC)※任意 |
| User.Read.All | 条件付きアクセスのユーザー名(UPN)解決 ※任意 |
■ Entra ID 版をご利用の場合に付与する権限
| 権限(すべて読み取り専用) | 取得する内容 |
|---|---|
| User.Read.All | ユーザー |
| Group.Read.All | グループ |
| RoleManagement.Read.Directory | ディレクトリロールと割り当て・PIM ロール設定(PIM は Entra ID P2 前提・任意) |
| Policy.Read.All | テナント設定・セキュリティ既定値・認証方法ポリシー・認証強度・条件付きアクセス/クロステナントアクセス |
| Directory.Read.All | ディレクトリ全般(組織プロファイル・ディレクトリ設定・管理単位・委任同意の確認を含む) |
| Application.Read.All | アプリ登録・エンタープライズアプリ(OAuth 同意)・アプリへのアクセス割り当て ※鍵・シークレットの値は取得せずメタデータのみ |
| Policy.Read.DeviceConfiguration | デバイスの設定(登録ポリシー・LAPS)※任意 |
| Synchronization.Read.All | オンプレミス同期(Entra Connect クラウド同期)=同期の間隔・範囲・属性の対応 ※任意・v1.48 で追加 |
| AuditLog.Read.All | 変更履歴に「誰が・いつ」変更したかを表示(Entra の設定変更)※任意 |
| AccessReview.Read.All | アクセス レビュー ※任意・Entra ID P2 |
| LifecycleWorkflows-Workflow.Read.All | ライフサイクル ワークフロー ※任意・Entra ID Governance |
| EntitlementManagement.Read.All | エンタイトルメント管理(アクセス パッケージ)※任意・Entra ID Governance |
| CustomSecAttributeDefinition.Read.All | カスタム セキュリティ属性(定義のみ)※任意・下記の注意を参照 |
カスタム セキュリティ属性のみ、権限の同意に加えて、アプリに「Attribute Definition Reader」の役割(ロール)を割り当てる必要があります。他の項目は管理者の同意だけで取得できます。
「※任意」の権限は、その機能を使わなければ付与不要です。付与しない場合でも取得は中断せず、該当セクションのみ設計書に「取得不可」と記載されます(後から権限を追加して再実行できます)。最小権限で運用したい場合は必須の権限だけで始められます。なお Entra ID 版はディレクトリ全体の読み取り権限を必要とします(すべて読み取り専用です)。
5. 初回セットアップ(接続テスト)
アプリを初めて起動すると、「テナントへの接続設定」というセットアップ画面が表示されます。手順 4 で控えた情報を入力します。
- テナント ID
- クライアント ID(アプリケーション ID)
- クライアントシークレットの「値」
- 「シークレット ID」ではありません。「値」は作成直後にしか表示されないため、不明な場合は新しいシークレットを作成してください。
- シークレットの有効期限(任意・期限前の通知に使われます)
- 「保存して接続テスト」をクリックし、「接続テストに成功しました」と表示されれば完了です。
保存した認証情報は、その PC・その Windows ユーザーだけが復号できる形(DPAPI)で暗号化され、%APPDATA%\TenantSnap に保存されます。外部への送信は一切ありません。
社内プロキシ経由でインターネットに接続する環境では、接続テストの前にプロキシを設定してください(下記「社内プロキシ環境の場合」)。
6. 社内プロキシ環境の場合(該当する場合)
社内プロキシ(インターネットへの通信を中継するサーバー)経由で接続する環境では、設定画面の「プロキシ」カードから設定できます。TenantSnap の接続先は login.microsoftonline.com と graph.microsoft.com のみです。次の 3 つの方法から選べます。
| 利用方法 | 動作 |
|---|---|
| OS / 環境変数の設定に従う(既定) | Windows のプロキシ設定や環境変数(HTTPS_PROXY 等)を自動で利用します。多くの環境ではこのままで動作します |
| 手動で設定する | プロキシの URL(例:http://proxy.example.com:8080)を直接指定します。ユーザー名・パスワードが必要な「認証付きプロキシ」にも対応します |
| プロキシを使用しない | OS や環境変数にプロキシが設定されていても、経由せず直接接続します |
PAC ファイル(プロキシを自動で選ぶ設定スクリプト)には対応していません。PAC を使っている環境では、PAC が示すプロキシのアドレスを「手動で設定する」で直接指定してください。入力したプロキシのパスワードは、認証情報と同じように暗号化して保存されます。
7. 最初の取得〜設計書を生成する
- ホーム画面の「実行」ボタンを押すと、取得 →(2 回目以降は)差分 → 設計書の生成までを一括で行います。
- 出力形式(Word/PDF/Excel)や、出力する章は「設定」から選べます。
- 生成物・取得データは %APPDATA%\TenantSnap に保存されます(設定画面の「フォルダを開く」から開けます)。
基本操作の詳細(変更レポート・2 時点比較・保存先の変更など)は使い方ガイドをご覧ください。うまくいかないときはトラブルシューティングをご覧ください。
8. ライセンスを登録する(ご購入後)
ライセンスを登録しない間は評価版として動作します(初回起動から 14 日間・全機能・設計書に「評価版」の透かし入り)。まずは評価版のままお試しいただけます。
- ご購入いただくと、ライセンスファイル(license.key)をお送りします。
- 「設定 > ライセンス」を開き、お送りした license.key を読み込みます。
- 登録すると、透かしのない設計書を生成できるようになり、定期実行などの製品版機能もご利用いただけます。
ライセンスは製品ごとに発行されます(Intune 版のみ・Entra ID 版のみ・両方の 3 通り)。両方をご購入の場合は、それぞれのライセンスファイルを読み込むと両製品が有効になります(「設定 > ライセンス」は複数の license.key を受け付け、有効なものを合算します)。有効な製品に応じて、取得・設計書生成の対象が切り替わります。
ライセンスはテナント単位です。購入の流れ(お問い合わせ → ご利用製品とテナント ID をご連絡 → ライセンス発行)はお問い合わせ窓口でご案内します。
本ガイドは製品に同梱のインストールガイド・README に基づきます。最新の詳細仕様は製品の案内もあわせてご確認ください。